
室内での観葉植物や水耕栽培、店舗やオフィスでのグリーン演出において、LEDライトは欠かせない存在になっています。しかし、「ルーメン」「PPFD」「色温度」など、専門的な用語や単位が多く、初めて導入する方にとって分かりにくいことも少なくありません。ここでは、植物育成用LEDライトを選ぶ際に知っておくと便利な基本用語と単位を整理して解説します。
1. 光の明るさに関する単位
- ルーメン(lm)
光の全体的な明るさを示す単位です。人間の目で感じる明るさを基準としており、ライト全体の出力の目安になります。 - ルクス(lx)
照らされた面の明るさを表す単位です。1平方メートルあたりの光の量を示し、作業照明や室内の明るさを測るのに使われます。ルクスは人が感じる明るさの単位で、植物育成にはより専門的な単位(後述のPPFDなど)が重視されます。
2. 植物に必要な光を示す単位
- PAR(光合成有効放射、Photosynthetically Active Radiation)
植物が光合成に利用できる波長域(約400~700nm)の光を指します。PARは数値単位ではなく、この範囲の光が重要だという概念です。 - PPFD(光合成光量子束密度、Photosynthetic Photon Flux Density)
1平方メートルあたり、1秒間にどれだけの光子(フォトン)が植物に届いているかを示す単位(µmol/m²/s)です。植物育成用ライトの性能比較に最もよく使われ、ルクスと同様に照射距離により数値が異なり、植物に合った栽培環境づくりの指標になります。
3. 光の質を示す指標
- 色温度(K:ケルビン)
光の色味を示す単位で、数値が低いほど赤みが強く、高いほど青白くなります。
例)
・3000K前後:暖色系で開花促進に有利
・5000~6500K:自然光に近く、成長期や観葉植物向け - 演色性(Ra、CRI)
太陽光の下で見える色の再現性を100とし、それぞれの光源で物の色がどれだけ自然に見えるかを示す指数です。数値が高いほど、本来の色を忠実に再現します。美術館や博物館、印刷の現場等で使用されています。観賞用照明やディスプレイ用途ではRa90以上が望まれます。
4. 光の出力や効率を示す用語
- ワット数(W)
消費電力を示す単位ですが、ワット数が大きい=必ずしも植物が育つとは限りません。照射効率や光の分布も重要です。 - 光合成光量子束(PPF)
光源が1秒間に放出する光合成有効光子の総量を示します(µmol/s)。ライトそのものの能力を比較する際に役立ちます。
植物育成用LEDライトを選ぶ際は、「明るさ(ルーメン)」だけでなく、PPFDや色温度、演色性といった植物に直結する指標を重視することが大切です。これらの用語を理解すれば、初心者でも環境に合ったライトを選びやすくなり、プロの業者にとっても効率的な導入計画を立てる手助けになります。
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