
観葉植物やハーブ、ミニトマトなどを育てるとき、「どんなライトを選べばいいの?」と迷う方は多いのではないでしょうか。
最近はLEDライトを使った室内栽培が注目されていますが、商品説明に出てくる「ルーメン」や「PPFD」などの用語は少し難しそうですよね。
このブログでは、初心者の方にもわかりやすく、植物育成LEDライトの基本用語7つを丁寧に解説します。これを読めば、ライト選びに自信が持てるようになります!
1. ルクス(lx)=人の目にとっての「明るさ」
ルクス(照度)は、ライトが照らすある面の明るさを表す単位で、「どのくらい明るく感じるか」を示します。
これは人間の目の感覚に基づいた数値なので、部屋全体を照らす明るさの参考にはなりますが、植物の育成に適しているかどうかまではわかりません。
目安として、一般的な観葉植物などには500〜3000ルクス程度のライトがよく使われています。
2. PPFD(μmol/m²/s)=植物が実際に使う光の量
植物にとって大切なのは「明るく見える光」ではなく、「光合成に使える光」です。
この光の量を表すのがPPFD(Photosynthetic Photon Flux Density)という単位で、光合成に必要な光の強さを表します。
- 観葉植物 → 10〜50μmol/m²/s
- 葉物野菜 → 150〜250μmol/m²/s
- 実がなる野菜(トマトなど)→ 300〜600μmol/m²/s
この数値が高いほど、成長も早くなる傾向があります。ただし、強すぎると葉焼けの原因になるので、距離の調整も大切です。
3. PAR(光合成有効放射)=植物が喜ぶ光の波長
PARとは、植物が光合成に使える波長(約400~700nm)のことです。
太陽の光にはさまざまな色の光が含まれていますが、植物が光合成に使えるのはこのPARの範囲内の光です。
PPFDの数値は、このPARの範囲に含まれる光の強さを測っているため、セットで覚えておくと良いでしょう。
4. ケルビン(K)=光の色の「雰囲気」
ケルビンは、光の色味(色温度)を表す単位です。
数値が低いとオレンジがかった暖かい光になり、高いと青白い爽やかな光になります。
- 2700K前後 → 電球のような暖色。インテリア照明向き
- 4000K〜5000K → 自然光に近く、植物育成にもぴったり
- 6000K以上 → 昼光色で、形態形成を重視する植物などにおすすめ
インテリアとしても楽しみたい方には「4000K〜5000K」がおすすめです。
5. CRI(演色性)/ Ra値=本来の色が見えるかどうか
CRI(Color Rendering Index)は、物の色が自然に見えるかどうかを示す指数です。
100に近いほど、太陽光で見る色に近い再現性があるとされます。
植物の緑や花の色をきれいに楽しみたい方には、幅広い波長を持ったRa90以上のライトが理想的です。
見た目の美しさも大切にしたい方はチェックしてみましょう。
6. R9(赤の再現性)=花や実の色がもっと鮮やかに
演色性の中でも特に「赤色の再現力」を示すのがR9という指標です。
例えばトマトやイチゴ、赤い花などを育てていると、R9が高いライトほど自然で鮮やかに見えます。
あまり聞き慣れない指標ですが、細かくこだわる方には注目ポイントです。
7. 光源との距離=近すぎても遠すぎてもダメ!
ライトと植物の距離が近すぎると葉が焼けたり、遠すぎると十分な光が届かなくなってしまいます。
多くの場合、光源の熱の影響を受けない20〜30cmほど離して設置するのが基本とされています。
また、ライトの角度や広がり具合も大切なので、育てる植物の種類や照射範囲に合わせて調整しましょう。
植物育成白色LEDライトには、普段あまり聞き慣れない用語がたくさんありますが、それぞれに大切な意味があります。
最初はルクスやケルビンのような「人目線の光」から入り、次第にPPFDやPARのような「植物目線の光」に注目していくと、「植物」にも「人」のも良い、自分に合った光を照らすライト選びができるようになります。
部屋に植物を飾りたい方も、ちょっとした家庭菜園に挑戦したい方も、ぜひ今回ご紹介したポイントを参考にしてみてください。